「鰯とトマトのスパゲッティ」



目指すはシチリアだけど、ここは日本なのでこれで。


この季節の鰯を捌いてみると、美しい銀色の皮の下には
2mmか、いやこれは3mmか…、と指先で厚みを測りたくなるほど脂がのっている。
生姜醤油で刺身にするのも良いが、イタリアの地方料理に倣ってパスタソースにしてみた。

参考にしたシチリアの有名な郷土料理、鰯のパスタ〈パスタ コン レ サルデ〉は
生のフェンネル(フィノッキオ)とサフランを使った黄金色のパスタ。
香りの強いハーブで鰯の臭みを徹底的に消すレシピです。

日本では入手しにくいし、そもそも新鮮な鰯で臭みがなかったので
今回は、熟れたトマトと自宅の鉢で繁ってるバジリコ、
ちょっぴりシチリアを意識して、レーズンと松の実、ケッパーを加えてみた。

柔らかくほぐれた鰯の身がスパゲッティによく絡み、青魚が好きな人にはたまらない味。
トマトとレーズンの甘味が舌に余韻を残す奥深い味にしてくれています。



レーズンは少量の湯に1時間弱つけておく。
鰯は3枚におろし、塩をふって幅2cm程に切る。

トマト、玉ねぎ、にんにくはみじん切りにする。
唐辛子は種を取り除いておく。松の実は乾煎りをする。


フライパンでオリーブ油とにんにくを火にかけ、じっくりと香りを出す。

玉ねぎと唐辛子を加える。火が回ったら、レーズン、松の実、ケッパー、鰯を加えて軽く炒める。 
トマトを加えてソースに仕上げる。塩、胡椒で味を整え、シナモンをひとつまみ加える。
パスタソースの完成。


たっぷりの湯に塩をキツめに加えて、パスタを所定時間より1分短く茹でる。

茹でている間に茹で汁をとっておく。

ゆであがったら素早くパスタソースと合わせ、

パスタの茹で汁とオリーブ油を加えながら、ソースが乳化するまでしっかり和える。
 

バジリコの葉をちらして。


〈材料メモ〉

鰯、トマト、玉ねぎ、にんにく、バジリコ、ケッパー(酢漬け)
レーズン、松の実、塩、胡椒、シナモン(パウダー)、スパゲッティ


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